くも膜下出血とは

くも膜下出血は、何らかの原因で脳表面の膜と脳の空間であるくも膜下腔の血管が出血した状態のことを指します。また、脳卒中の一種です。
くも膜下出血の症状や前兆
くも膜下出血の典型的な症状は以下です。
- 突然の激しい頭痛
- 嘔吐
- 意識障害
突然発症することがほとんどで、「後頭部をハンマーで殴られたような痛み」と表現されるほどの激しい頭痛が起こります。
前兆症状として、以下のような症状が起こることがあります。
- 血圧が激しく上昇・下降
- 頭痛
- めまい
- 視力の低下
- 吐き気
- 嘔吐
- ぼーっとするなど意識が低下する
こうした前兆があった場合は、できるだけ早く病院を受診することが大切です。
くも膜下出血の原因
くも膜下出血の原因のほとんどは脳動脈瘤とされています。動脈瘤とは、動脈の壁が弱くなったところにできるコブのことです。
日本人の約9割は、脳動脈瘤の破裂から発症するとされています。
くも膜下出血の治療
くも膜下出血の治療は、症状の程度などによって治療内容が異なりますが、破裂した脳動脈瘤が再破裂すると命の危険につながるほど深刻とされています。
再出血を防ぐために、手術を行う場合もあります。手術の方法には、主に開頭手術と血管内手術の二つがあります。
くも膜下出血の後遺症
くも膜下出血を含め、脳卒中は発症後に以下のような後遺症が残ることがあります。
- 運動障害(片麻痺)
- 感覚障害(しびれや感覚過敏)
- 構音障害
- 失語症
- 高次機能障害
- 視野障害
- 嚥下障害
- 排尿障害
- 神経症状
後遺症は、早期のリハビリによって症状を軽くすることができるとされており、改善にはリハビリの実施が大切です。